聞き手に徹する心構えが必要な仕事

病気や怪我で苦しい状況にあるからこそ助けを求めて患者は医療機関に訪れます。患者の望んでいることは基本的には病気や怪我の治療ですが、必ずしもそれだけに留まらないという点は注意する必要があるでしょう。

すぐに治せるに越したことはないものの、その治療内容が気に入らない場合もあります。ある病気だと診断されたものの、それに該当しないような不調を抱えている人もいるでしょう。医療従事者はその全てを理解して、患者の望みを叶えることが務めであり、患者の聞き手になる心構えが必要です。

患者がどのような不調を訴えているのかを正確に把握し、その全てを解決できるように考えていかなければなりません。そのための基本の心構えは聞き手に徹することであり、働き始めたばかりの医療従事者ほどその意識はよく持っています。しかし、ベテランになるほどルーチンで仕事をしてしまいがちになり、ある程度だけ話を聞いたらあるパターンの病気だと考えて治療方針をすぐに決めてしまいがちです。それが効率化の上では重要なのは確かですが、患者に不満を募らせる原因にもなります。

医療従事者は患者の声に耳を傾ける意識を忘れないことが欠かせません。たとえベテランになったとしてもその意識を保ち続けていると、患者も満足してくれるでしょう。ただ話を聞いて欲しいだけの理由で訪れる患者もいます。まずは聞き手に徹して、何を望んで訪れてきたのかを正確に把握するようにしましょう。